みやびんの日常

日常のどうでもいい話をぶつぶつ言います。たまに、胡散臭い話もします。

水樹和佳子 イティハーサ2

続きです。

主人公であり、善神と行動を共にしていたトオコは、双子でした。
2人は巫女の血筋と力を持っていました。

2人が生まれた時に、村の巫女から「この子達は将来、殺しあう事になるだろう。しかし片方を川に流せば引き合う人がみつけてくれる」という予言がされた為に、両親は泣く泣くトオコを籠に入れて川へ流しました。
予言通り、タカヤという、もう一人の主人公の少年に拾い上げられ、妹として育てられます。
そして、上に書いた通り、悪神に村を襲撃され、善神と行動を共にするわけです。

トオコの双子の片割れであるヨオコも、悪神に村を襲撃され、さらわれて悪神の元で悪の快楽を洗脳され、またその事に苦悩しながら暮らしていました。

トオコは、双子である事は、もちろん知りません。
でも、ある日突然、痣が出来ていたり、悲しい気持ちになったりする事がありました。

ヨオコは、両親に育てられた為、双子の片割れがいる事は知ってしました。
そして、悪神にさらわれるまで、巫女の修行をしていたので、トオコとシンクロしている事も知っており、自分が死んでしまったら、片割れであるトオコも死んでしまう事もわかっていたので、自分の身を護る=トオコの身を護る為に「悪の快楽を抱えている自分」に苦悩しながらも必死で生きていました。

ある日、ヨオコは、悪神の力の込められた孫悟空の輪のような「神鬼輪(じんきりん)」をはめられてしまいます。
これは、頭蓋骨に食い込み、死ぬまで外れません。
神鬼輪(じんきりん)をつけた者は、傷を負うと正気を失い、敵とみなすものはすべて殺してしまう、バーサク状態になるというモノなのです。

しかし、ある日、2人は出会ってしまい、予言通り神鬼輪(じんきりん)の作用で正気を失ったヨオコによって、トオコは殺されてしまいます。

ところが、トオコを殺した瞬間、ヨオコも倒れ、意識が戻った時には、自分がトオコなのかヨオコなのか、わからないという状態。
つまり、ヨオコの身体の中にトオコの意識が入ってしまった、ヨオコの記憶もあるけれど、鮮明なのはトオコの記憶。

結果的に、トオコ(の意識)は、悪に惹かれる自分とその哀しみを抱えていたヨオコの魂と、完全にひとつになる決意をします。
巫女の血筋であり、巫女の修行をしていたヨオコの身体だったからこそ出来た事でした。

善も悪もその身のうちに抱え、全てを受け入れたトオコ(体はヨオコ)
悪神のリーダー的存在だったキユウは、その「善も悪も身の内に秘めたトオコ」を特別に扱います。
他の「根っからの悪神」からしたら、それは理解できない行動でした。
本来、禍々しい外見であるはずの悪神であるキユウは、能面のような仮面をかぶっているので、素顔はわかりません。

そのキユウに「不二の村を調べるように」と言われます。
断ることもできましたが、トオコはそれを受け入れました。
キユウは、他の禍々しさしかない悪神とは違って、発している「波動」は静かに降る雪のようでとても静かで、とても悲しいという事を感じていたからでした。

トオコは、理想郷の村を総べるアマネを頼って、結界の森に入ってくる人々を、キユウとは別の悪神の兵士達から救いながら、不二を隠密的に調べます。

穏やかに暮らしている人々を遠目で見ながら、ここで自分を育ててくれたタカヤ(実の兄弟でない事は知っており、彼女はタカヤを愛していました)と、一緒に暮らせたら、どんないいいか。
でも、自分の中の悪の記憶をアマネに消してもらって、自分だけ平穏に暮らすなんて、できない。
それは、ヨオコを消してしまう事だからです。

つづく・・・

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