みやびんの日常

日常のどうでもいい話をぶつぶつ言います。たまに、胡散臭い話もします。

水樹和佳子 イティハーサ6

続きです。

リッソンはキユウに問います。
「なぜ亞神(善神)でありながら威神(悪神)の首魁(リーダー)になられた?」

キユウは答えます。
「どうしても亞神では救えない者がいると知った時、威神となる道を選ぶしか、わたくしにはなかった」
「この身は、いかな理由でか、はじめから亞神であると同時に、威神でもあったから」
キユウがトオコを特別扱いしたのは、自分と同じだったからです。

リッソンは消えながらトオコに言います。
「すべての事象は完璧な調和へと向かっている・・すなわち完璧な無へ・・だが、あなた達は違う」
「人は調和をゆるがす・・存在だから・・」

              • -

永久蛇(トワダ)山へ入った、タカヤとキユウ。キユウは問います。
「目にみえぬ神々よ!答えられよ!すべてはあなたがたの意図によって生じた事」
「亞神も威神を創造されたのも、知恵も知識もこの戦いも」
「何の故をもって『これ』を望まれた」

『目にみえぬ神』は、答えます。

我々は神にあらず。
意識のある情報体。もしくは情報によって生じた意識体。
秩序ある混沌(カオス)

すべては人という種を、その進化の道からそらさぬ為になされた事
生命は情報の蓄積によって存在するが、ひとつの種にかかわる情報は微小であり、それゆえ安定している。

しかし人という種は転生を繰り返し、魂という受容体に無限に情報を蓄積するゆえ予測しえぬほどに不安定でもある。
蓄積された膨大な情報は、個と個を超えさらに複雑な情報系へと進展し続けている。

これは調和(エントロピーの増大)に反する。

人類は進化する反調和である。

ここから少し要約します。

「情報」は離散する。宇宙は調和に飲み込まれ、命も星も全て無に帰ってしまう。
アスカとムウは実験場であった。
それぞれの理由によって破滅してしまったが、ムウでわかったのは「人類は唯一神の出現によって情報の蓄積を放棄し進化の歩みを止めてしまうということ」

調和の神「唯一神は、一万年後の未来にこの星に降臨する」
全てを与え、すべてを奪う神。
ひとつの平和。ひとつの道。すなわち無になるという事。

『目にみえぬ神』も微小な混沌ゆえ、唯一神に気づかれた瞬間に調和の海に飲み込まれてしまう。

だからこの星を戦いで満たし、魂に「戦い」と「多神」という概念を深く刻み込ませた。

情報の混沌から生まれる力、反調和(ヒト)こそが、唯一神に対抗する事ができるから。

タカヤは叫びます。
「アスカとムウ(神の実験)によって、たくさんの人が何も知らぬまま死んだ!」
戦いを魂に深く刻みつけられる
「それがどんなにひどいことか、その為にどれだけの人達がどんな想いで死んでいったか!」
この戦いがなければ、死ななくても良かった命があったことに対して、更に叫びます。
「俺は認めない!」

『目にみえぬ神』は伝えます。

我らさえも拒否するこの情報系
情報の混沌から生まれるこの力
これこそが我らが求める反調和

                  • -

キユウは消えながら言います。
「感じるがいい・・・わたくしがトオコを愛しんだように、目にみえぬ神々もまた、人という種を・・・」

そしてこの世から「目にみえる神」は、すべて消滅してしまいました。

最後のページです。

積み重なる混沌(カオス)
混沌による再生(ビックバン)
再生による情報の拡大

そして新宇宙。


神は一神にあらず。ここが砦になる。


更に、この物語の原点と私的感想へ続きます(;^ω^)・・

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