2006年 韓国
「パラサイト 半地下の住人」に続きまして、同監督ポン・ジュノ作品のグエムルをみますた。
パラサイトと同じく、監督が表現したい事、世の中に訴えたい事?の根っこが、この2作品は類似してるなと思った。
韓国の貧困、格差、国家の体勢…とか。
パラサイトでも十分、伝わりはしたんです。
でも伝え方として「謎の生物」が出てきた点や、それが立派なエンタメ作品としても、社会風刺にもなってる事に感心したし、ハリウッド脳の私は、こちらの方が好きです。
怪獣みたいなのが出てくる下手なB級ホラーって、怪物に襲われる恐怖、そこからサバイバルして生き残ってやったぞー!ていうのが、主目的?やから、ふーん。
で終わってしまうけど、グエムルは、明確なメッセージ性があって、怪物は単にそれを表す手段というか。になってる感じ。
スッキリサッパリハッピーエンドぶらぼー!大好き!というお単細胞なので…。
この2作品は、ハッピーエンドとはいかないねぇ…。
でも最後に、うっすらとした希望が少しあるので、完全に「後味わる…(._."ll)ズーン」とは、あんまりならない。
パラサイトはその点少しうーん。やけど。
ただ確かにどっちも重いんやけど、それを軽快に描いていて、見る人を選ばない作品ではあるのかな。
韓国の貧困度合いが、グエムルで見る分には、親もいない幼い兄弟が家もなく、盗みに入って食料を得ようとしてて…。
さすがに…さすがの日本でもここまではなってないよなぁ…と思うと、切なくなってしまう。
戦後の日本があんな感じではなかったろうか。
ただ今は貧富の格差が歴然と目に見えるので…若い人達が希望を持てない現状というのは、日本よりリアルやと思いました。
グエムルに関しては、ラストシーンで、あの男の子が暖かい寝床で、ご飯をちゃんとたべれるようになって良かったな…犠牲も多かったのが悲しいけれども。
単なるパニックホラーではない、何か新しい感覚でした。
て事で、すごい監督さんなんだなーって思いました。